トランスジェンダーと新型コロナの問題  緊急状況と差別を考える

性的少数者はコロナの流行(とそれへの社会の対応)によってどのような影響を受けているのでしょうか。

 

ジェンダー平等を求める立場というのは、「性別には男か女かどちらかしかない」という性別二元論の考え方に苦しんでいる方たちと、問題を共有していると思っています。

 

トランスジェンダーとコロナの問題について、いくつか記事があったので紹介します。

 

まずは、松岡宗嗣さんの記事。

https://news.yahoo.co.jp/byline/matsuokasoshi/20200525-00180136/

「受診・治療がストップした」「予定していた手術が中止」「コロナ感染によるアウティングの不安」など、言われてみればそうだなあという事例が上がっていました。

 

また県をまたいでの病院通いもできないなどもありますし、家裁がストップしており、戸籍上の性別を変更できないから就職活動ができないということもあります。

 

でも言われないとなかなか想像できていないなあと反省。 

 

https://mainichi.jp/articles/20200524/k00/00m/040/101000c

こちらも元になった調査は先のものと同一のもののようです。

 

地方に住んでいるトランスジェンダーの場合、本人の意に反して性別に関する情報が暴かれやすい問題(アウティング)があるというのは、当事者にとっては本当に深刻な問題と思います。

 

富山県では、コロナ感染しただけで誹謗中傷され、人権侵害を受けたケースがあったと聞き及んでいます。日頃差別にあまり敏感ではない地域ですと、コロナなど危機的な状況になればなるほど、人権への配慮がよりおろそかになってしまうのではないかと気になりました。