中学校「公民」教科書の「男女平等」項目――教科書展示会に行って、ぷっつん状態
実行委員会メンバーのTです。
新しい中学校教科書展示会に行き、公民教科書を見てきました。
主に、憲法と男女平等についての記述をチェック。
自由社を見て、予想以上のひどさに驚きました。
以下、「男女の平等」の項目について気づいたことを書きます。
・女性差別撤廃条約など、世界の流れについては全くふれていない。
・男女雇用機会均等法、育児休業法、男女共同参画社会基本法は紹介されているが、
「男女共同参画社会とは、男女の違いを認めた上で、互いに尊重し、助け合う社会をいいます」との記述。
・その横には、「夫婦同姓は合憲」との最高裁判決の大見出しの新聞記事(2015年)が掲載されていて、
選択的夫婦別姓訴訟についての説明は見当たらなかった。
もし高校生がそれを見たら、報道内容の意味も分からず、見出しだけが頭に刷り込まれるのではと思われた。
ちなみに、その下は、大学医学部入試での女子受験者一律減点とした不正問題の写真だった。
・育鵬社を除いた他の出版社は、女子差別撤廃条約や女性の権利の歴史などの記載があった。
また、男女の平均賃金の推移や、管理職に占める女性の割合、女性の年齢別の就労者の割合、男性の育児休業取得率、岐阜県の父子手帳など、グラフや図が掲載されており、自由社とは対照的だった。
「・・・とは、男女の違いを認めた上で・・・」と、「夫婦同姓は合憲」写真、私の頭は、これだけでぷっつん状態。
こんな教科書が、どうして検定に合格したのか、驚きと怒りでいっぱいでした。
展示会は会場によって若干違いますが、まだ数日やっています。
気になる方はぜひ。
富山市教育センター(八人町)では、7月1日までです。